1.今回紹介したい本
今回紹介したい本は「イシューからはじめよ-知的生産の「シンプルな本質」です。
著者はマッキンゼー・アンド・カンパニーに11年務めた後、現在はヤフーのCSO(チーフストラテジーオフィサー)になっている安宅和人さんです。
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2.レビュー・感想
オススメ度
★★★★☆
オススメしたい人
生産性を向上するための具体的な方法論を学びたい人
感想
3.管理人がメモした箇所を抜粋
はじめに:優れた知的生産に共通すること
P6.「悩む」と「考える」の違いを意識することは、知的生産に関わる人にとってはとても重要だ。ビジネス・研究ですべきは「考える」ことであり、あくまで「答えが出る」という前提に立っていなければならない。
「悩まない」というのは、僕が仕事上で最も大事にしている信念だ。
序章:この本の考え方ー脱「犬の道」
p21.以下、この本の代表的な考え方を挙げてみた。
●「問題を解く」より「問題を見極める」
●「解の質を上げる」より「イシューの質を上げる」
●「知れば知るほど知恵が湧く」より「知り過ぎるとバカになる」
●「1つひとつを速くやる」より「やることを削る」
●「数字のケタ数にこだわる」より「答えが出せるかにこだわる」
P25.下記AとBの両方の条件を満たすものがイシューの定義となる。
A)2つ以上の集団の間で決着のついていない問題
B)根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題
P26.バリューのある仕事をしようと思えば、取り組むテーマは「イシュー度」と「解の質」が両方高くなければならない。
p28.頭では生産性の重要性を理解しているつもりでも、ビジネスの前線では往々にして質より量が優先され、生産性が犠牲にされています。
第1章:イシュードリブンー「解く」前に「見極める」
p30.生産性は「成果物」と、その成果物を獲得するために「投入された資源量」の比率として計算されます。「アウトプット」÷「インプット」といってもよいでしょう。
p43.生産性を上げる4つの方法
➀改善により、投入資源を小さくする
②革新により、投入資源を小さくする
③改善により、成果を大きくする
④革新により、成果を大きくする
第2章:仮説ドリブン➀-イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
p50.働く人が疲弊するのは、付加価値の低い、「自分がこれをやることにどんな意味があるのか?」と疑問に思えるようなオペレーショナルな作業を延々と続けさせられるときです。そんな仕事はやめるなり機械化するなり、どんどん効率化する。
p57.思考というのは、制限が設けられるとそれをバネにして「今いるところとは異なる次元」に入っていくことができます。
第3章:仮説ドリブン②-ストーリーを絵コンテにする
p73.多くの企業が利益率やROE(資本利益率)など率の数字を、経営指標として重視しています。企業の質=優良性は規模ではなく、高収益か、資本効率の高い企業かといった率によって判断されるようになったのです。
p78.仕事の生産性を上げ、目の前の仕事だけでなく今後の成長のための投資や新しいチャレンジもすべて労働時間内でやりきれるようになる、そうなることを目指す。そういう意識に変えていかないと、プロフェッショナルとしての成長には、常に個人生活の犠牲がセットでついてきてしまいます。
p83.スキルの評価は成果の評価ではありません。”お勉強”に励む社員がいくら増えても、必ずしもその努力が仕事の質や成果の高さに結びつくわけではありません。生産性が向上したかどうかを評価するのは、紛れもなく成果に対する評価です。
第4章:アウトプットドリブンー実際の分析を進める
p113.三十台前半までに海外企業との共同プロジェクトに参加した経験のある社員には、決断力、リーダーシップ、洞察力などの面において顕著な成長がみられたのです。
第5章:メッセージドリブンー「伝えるもの」をまとめる
p123.選抜に漏れた層の生産性を上げるには、何が必要なのでしょう?実はここで最も必要とされているのは、「会社は、まだあなたたちに期待している」というメッセージを伝えることです。